抱えていた課題

職員の3分の2が女性ですが、管理職に限っては男性より少なく、女性管理職の育成が必要でした。また、非正規職員から正規雇用への転換が少ない状況でした。

取組とその成果

きめ細かな意識づけで女性管理職を育成
 グループホームなどの運営を行うエス・エイチ・シーでは、育児休業から男性も含め全員が職場復帰しているほか、各社員が各々の事情に合わせ、独自の勤務時間となっている。
 管理職については、性別にかかわらず、候補者向け研修で社長自ら社員とキャリアについて対話している。さらに、期待する社員に半年から1年ほどかけてきめ細かく働きかけ、管理職としての能力発揮につなげている。
 また、非正規社員に研修を行い、過去にパート社員が管理職に昇進した事例も紹介しながら、正社員への雇用転換による将来設計ビジョンを示している。子どもが親の仕事を見学する行事では、非正規社員にも「育児中でも働きやすい」「正社員になれる」という意識づけを行っている。
県内中小企業初の「えるぼし」認定へ
えるぼし認定証
※「えるぼし」・・・女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を策定し、届出を行った事業主のうち、女性の活躍推進に関する状況等が優良な企業は、県労働局への申請により、厚生労働大臣の「えるぼし」認定を受けることができる。
 
有限会社エス・エイチ・シー
 エス・エイチ・シーは、評価項目4つを満たし、平成29年2月、県内の中小企業初の認定を受けた。以前は、明確な勤務管理の基準がない会社経営だったが、経営指針をしっかり定める必要があると考え、「えるぼし」認定の基準をクリアしていることに事務長が気づき、「ぜひ申請しよう」と決まった。作業にあたっては、行政機関を訪ねたりパンフレットを入手したりして、必要な情報を収集した。なお、行動計画は今般改訂し、職員育成のための研修や、非正規職員向けのヒアリングなどを取組として新たに盛り込んでいる。

トップの思いを伺いました

代表取締役  石橋 一成氏
「利用者第一」のためには、職員を育成してレベルを上げる必要があります。人が集まっても、重要なのはその人の能力です。当然、女性も活躍できる職場でなければなりません。一般事業主行動計画の策定や、えるぼし認定については、努力義務とはいえ、いつか義務になる、と考えました。計画の検証にもしっかり取り組みたいと思います。

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