抱えていた課題

 女性の多い職場で、施設としてサービス充実のため、女性の活躍が重要と考えました。若い女性の採用に取り組むとともに、後輩を指導できる管理職を育てる必要がありました。

取組とその成果

一般事業主行動計画の策定
福因寺福祉会の職員写真です。
 福因寺福祉会は、特別養護老人ホーム延寿苑の運営を中心に通所、訪問事業や居宅介護支援事業など、様々な福祉事業を手がけているが、圧倒的に女性職員の数が多い。また、長く働き続ける職員がいる一方で、すぐに退職してしまう職員も多く、両極端な状況であった。業界全体でも言えることだが、特に若い職員の就業継続が課題であり、新人教育にしっかり取り組み、定着を図る必要があった。また、数が多い女性の意見を運営に反映させるとともに、若い職員の採用を見据え、部下をしっかり指導できる管理職に育てたいという思いがあった。そこで、女性職員の体系的な育成を図るため、女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を策定し、取組を開始している。
女性管理職を育成
 福因寺福祉会では、女性の管理職を増やすため、行動計画に基づき、毎年、年間の研修プログラムを作成。平成29年度からは研修ニーズ把握のため、女性職員にアンケート調査やヒアリングを行っている。ヒアリングでは、施設長、事務長が各職員と面談し、本人のキャリアアップに関する意向や研修の内容について直接意見を聞いている。その結果に基づき、講師を招いての研修や、外部の研修を積極的に受講させ、女性職員の人材育成を図っている。
 法人としては、意欲のある女性は、ぜひ管理職まで育てたいと考えている。行動計画を策定し、取組に着手したことで、介護分野で女性の職員を育てたいという法人の思いが職員に伝わり、管理職増に向けた手ごたえを感じている。

トップの思いを伺いました

社会福祉法人福因寺福祉会 特別養護老人ホーム延寿苑 施設長 井田 謙 氏の写真です
 施設の運営サービスを充実させるため、数の多い女性の活躍が重要と考えました。業界全体の平均年齢が高い中、年齢を超えた風通しのよい職場にしたいと思い、特に若い女性職員の採用・定着を目指しています。また、積極的に女性職員を育成し管理職を増やすとともに、女性管理職から、さらに下の世代にスキルを伝えてほしいと思っています。

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