派遣した専門家

中小企業診断士 渡辺 日菜子
社会保険労務士橋口綾の写真

抱えていた課題、派遣の経緯

 ここ数年間、建設業に留まらず、障がい者就労支援事業や子ども食堂など、社会に貢献する新たな事業を始めており、多様な事業展開を成功させるためには、女性を含む外国人やシルバー世代、障がい者など様々な人材が活躍できる職場環境の構築が不可欠であると考えました。社員も増え、今まで以上に社内でのコミュニケーションが重要になってきており、また、事業の中核となる女性社員を中心とした組織活性化も目指していますので、専門家の派遣を申し込みました。
仕事の様子

派遣した専門家による支援内容と解決への取組

コミュニケーション研修の実施
 初回の支援の中で、経営者の思いや考えの確認と、社長・女性社員との面談を行いました。本業である建設業とは異なる事業を始めているため、お互いの意思疎通がより重要になることや、女性社員の育成に社員のコミュニケーション能力の向上が必要であることなど、ヒアリングをした結果を踏まえ、リーダーとしての能力の1つであるコミュニケーションを強化するための研修(「女性活躍に繋がるコミュニケーション研修」)を実施することとしました。
第1回研修では以下の内容を実施しました。
(1)チームを強く、人と人との信頼関係を~ラポール形成~(※)
(2)『認める』ということについて
(3)学習の4段階プロセス
この研修では、これまで意識しなかったコミュニケーション不足による社員間の問題解決法などを学ぶことで、社内環境の整備に繋げていただく第一歩として実施できました。
(※ラポール:相互の信頼関係や心が通じ合い、互いに信頼しあい、相手を受け入れていることを表す心理学用語)
第2回研修は以下の内容を実施しました。
(1)言語と非言語コミュニケーション
(2)他人や自分の印象は変えられる~リフレーミング~(※)
この研修では、良好な人間関係を構築するため言語・非言語のコミュニケーションや印象を変える方法などを説明することができました。
(※リフレーミング:物事や出来事、状況などの枠組みを変えることで、別の視点を持てるという心理学用語)
テキスト画像
どちらの研修も、一方的な講義では無く対話型で進めたため、単に知識を得るだけでなく、社内で共に働く仲間のそれぞれの考えを共有する場を設けることができました。また、「誰かのせい」「会社のせい」ではなく、「自分はどうしたいのか」を考えてもらうことで、自分自身の幸せと会社の発展を合わせて考えるきっかけとすることができました。

支援を受けた会社の声(トップの思い)

代表取締役社長の写真
専門家による支援として、コミュニケーション研修を実施しました。
この研修では、チームの結束力強化、相互の信頼関係構築、認知のプロセス理解、言語と非言語コミュニケーションの重要性、そして自己と他者の印象を変えるリフレーミング技術に焦点を当てました。
対話型の進行形式は、知識の習得だけでなく、社員同士の理解と共感を深める貴重な機会となりました。

この取組を通じて、私たちは「誰かのせい」「会社のせい」という考え方から脱却し、「自分はどうしたいのか」という自己反省の重要性を学びました。
これは、個人の幸福と会社の発展を同時に追求するための重要なステップです。

建設業界において、男性が多数を占める中で、女性が多く活躍する当社は、女性社員の活躍をさらに促進することで、業界内での差別化と競争力の向上を図ることができます。
また、女性心理を理解し、働きやすい環境を整備することは、多様性と包括性が高く、創造性やイノベーションが生まれやすい環境に繋がり、働き方改革や業績向上に直結します。
これは、社会全体の発展に貢献すると同時に、当社の持続可能な成長にも繋がります。

私たちは、女性社員がリーダーとして、またチームの一員として活躍できるよう、継続的な支援と環境整備を行っていきます。
女性の活躍は、企業文化の変革、業績の向上、そして社会貢献へと繋がる重要な要素です。
ハゼモト建設は、この変革をリードする企業として、今後も努力を続けてまいります。(櫨本 健一氏)

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