「女性の活躍推進」の取組は必ず効果があります。一般的に法律で定められたことは「少し面倒だが、守らなくてならない」というネガティブな印象になりがちですが、考える順番を変えることも必要です。今後ますます変化の激しい環境下で、自社が生き残り、持続的な経営をしていくにはどうしたらよいでしょうか。ここでは企業で「女性の活躍推進」に取り組む効果を4つ示します。
「女性の活躍推進に取り組まないといけない」、と考えるのではなく、会社の経営戦略として職場の活性化やすべての従業員のパフォーマンスの向上のため、「今まで取り組んでいなかった『女性の活躍推進』に積極的に取り組んでみよう」、そうトップの意識が変わるだけで、取組の効果は加速度的に社内に広がっていきます。そしてその土台として、各種コンプライアンスやハラスメント予防の責任があるのは言うまでもありません。
1新商品・サービス開発
女性をはじめ多様な人材を社内に取り込み、今までにない新商品やサービスの源泉となるアイディアを出してもらう、特に既存商品に女性視点を付加することで、女性や生活者の新しい市場が開ける可能性があり、売上げアップも期待できます。
2生産性向上・コスト削減
男性の家事育児参画が増えたとはいえ、現実はまだまだ主に女性が担っています。短時間勤務などの限られた時間で業務を行うタイムマネジメント力や無駄の少ない視点を活かすことにより、業務改善や組織全体の生産性向上に繋がります。従業員全体が長時間労働から脱却でき、残業代の削減にもなります。
3人材確保
①の新商品や女性視点でのサービス提供などにより、CS(顧客満足度)の向上も期待できます。そして良い商品やサービス自体、また女性従業員の活躍自体が、発信力のある女性や若者のSNSや口コミにより良い評判となっていき、優秀な人材が「ここで働きたい」と惹きつけられる大きな力となります。
4人材定着
女性をはじめとする多様な人材に長く活躍してもらうには「働きやすさ」が必要です。「ライフイベントに影響を受けやすい女性、共働きの男性も働きやすいか?」「アイディアを発言できる風土があるか?」「社長や管理職は耳を傾けてくれるか?」そういった視点でこれら職場組織の環境を整えることが人材の定着に繋がります。