抱えていた課題

正規従業員の応募者は男性が圧倒的に多いことと、女性はすぐ辞めるのではと考えて積極的な採用はしていませんでした。また、営業や企画業務は女性に任せていませんでした。

取組とその成果

個人の適性・能力を考えた配置
 ソレノイドという電気部品を製造・販売する『タカハ機工』。9年前のインターネット通販事業開始時に正確な仕事ぶりを評価し、女性従業員を担当に抜擢した。きめ細やかな顧客対応が好評で、新規顧客開拓なども自発的に行った結果、収益の中核に成長。女性の力に手応えを感じた。
 そして3年前、試験で優秀だった新卒女性2人を採用。製品と会社の認知度アップという課題に対し、2人は展示会ブースのデザイン設計、手作りの着ぐるみでの集客など面白い企画を次々と実行し、メディアに取り上げられるなど会社の期待に応えた。2人の行動に触発され、職場の活力が増し、自らが考えて仕事をする姿勢が生まれ、会社全体で仕事の幅が広がっている。
女性従業員が長く働ける環境を整備
タカハ機工株式会社
 女性である取締役が率先して、インテリアにこだわった快適に過ごせるトイレの整備など職場環境改善に取り組んできた。育休中の従業員に子ども連れで社内イベントへ定期的に参加してもらうことで復職時の心理的なハードルを下げるなどのフォローもしている。
 製造担当の女性パート従業員には、定年後65歳までは嘱託、65歳以上はアルバイトの再雇用制度がある。また、60歳以上は短時間勤務も可能とし、柔軟な勤務体勢を整えている。
 パート従業員も含め、結婚、出産後も安心して勤務ができるように企業内保育所設置を計画中で、女性のライフステージに合わせたさらなる環境整備を目指している。

トップの思いを伺いました

代表取締役社長 大久保 泰輔氏
女性従業員を見ていると、ていねいに真面目にコツコツ計画的に仕事をする特長があり、コミュニケーション能力も高い。そこを評価して仕事を任せると期待以上の結果を返してくれることに気づきました。男女問わず従業員の能力が開花するような適材適所の配置をすること、定年までいたいと思える会社をつくることが経営者として大切だと思っています。

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