抱えていた課題

企業が持続して成長していくために、入社時の専門分野や性別・年齢にかかわらず、能力に応じて適任者を役職に付けることが必要であると考えました。

取組とその成果

能力重視で適任者を抜擢
 フローズンケーキの製造、販売を行う『五洋食品産業』では監査役をはじめ、多くの女性がリーダーとして活躍している。初の女性幹部の登用は6年前。福岡市から糸島市へ本社と工場を移転したところ、そ
れまで働いていたパート従業員の8割が通勤できなくなり退職。不慣れなパート従業員が大半となった工場で欠品を出す事態に陥った。この時、営業で不在がちとなった社長に代わって、商品開発で採用していた女性従業員が自らの判断で社内のマネジメントを担い始め、社内の混乱が解消された。この決断力・判断能力の高さを評価し、取締役に抜擢した。
 現在、工場の実質的トップは飛び級で昇進した24歳の女性である。従業員の自己研鑽を奨励し、性別・年齢にかかわらない適任者の登用を進めている。
能力主義を受け入れられる企業風土
職場風景
 同社では、従業員が自発的に集まり、一つのテーマについて議論を深めたり、また、自己成長などについて互いの思いを語り合ったりすることにより、コミュニケーションの円滑化やモチベーションの維持・向上に努めている。
 さらに、社長の舛田さんは、性別年齢を問わず、本人のやる気・能力に応じて役職を付与するなど、チャンスを与えるほか、従業員の新たなチャレンジを推奨している。従業員が能力主義を受け入れられるのは、こうした風通しのよい企業風土があるからだ。
 また、結婚を機に辞任を申し出た従業員兼役員を、非常勤役員とするなど、従業員が可能な限り能力を発揮できる職場づくりに取り組んでいる。

トップの思いを伺いました

代表取締役社長 舛田 圭良氏
従業員の登用に当たっては、男女にかかわらず、適任者は誰かということを意識しています。従業員には、仕事に対して受け身ではなく、自分で考え行動するよう促しています。現場に任せる姿勢を見せることで、リーダーが生まれる土壌が育っているのかもしれません。やる気のある従業員には、いつでも機会を提供したいと考えています。

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