抱えていた課題

採用後間もない女性が多い職場で、業務が広範囲にわたるため、職員のキャリアアップが十分にできていませんでした。組織や業務の見直しと関連した人材育成が必要でした。

取組とその成果

チーム編成でキャリアアップ
 厚生労働大臣の認可団体として労働保険に関する事務を処理する九州労災管理協会。男女の区別なく採用しているが、正社員の8割が女性である。
 新規事業立上げの関係で、採用後間もない職員が多いが、業務の範囲は広い。各職員が1人で様々な仕事をこなし、習熟度が中途半端となり、キャリアアップに支障があったため、平成28年から組織を見直し、「手続き」「助成金」「労務管理」を担当する3チーム編成とした。また職員の担当業務の範囲を限定し、専門性を高めた。さらに、各チームで法令の勉強会を定期的に行い、実務を掘り下げて学び、業務に活かせるようになった。高い専門性により、効率よく働き生産性も上がるため、女性職員のキャリアアップと働き方改革が同時にできている。
職場風景
人材育成・登用、仕事と家庭の両立
 協会では、内勤のみであった女性の社会保険労務士に、営業などの外勤にも従事させることとしたほか、管理職(チームのリーダー職)についても、職員とのコミュニケーションに努め、引き続き、人材育成・登用に取り組んでいくこととしている。組織の見直しや、人材の配置・育成を重視して、女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画の策定にも取り組んだ。
 子どものいる女性職員が多く、仕事と家庭の両立も課題である。そこで、本人の了解のもと個人の家庭の事情を採用時に全員に伝え、職場内で配慮しあっている。また、3ヶ月に1回、代表の村里社会保険労務士が職員との個人面談で悩みや家庭の事情を聞くなどして、ひとりひとりの働きやすい環境づくりに活かすよう努めている。

トップの思いを伺いました

代表 村里 正司氏 (社会保険労務士)
当協会の業務は、お客様である企業の成長が第一ですので、企業と関わり、人と関わる、人材を重視しています。働く場としての成長につながるため、積極的に人材育成していきたいと考えています。今後は、リーダーの補佐ポストも必要と思いますので、マネジメントやコミュニケーションの能力を重視してさらに登用し、女性が活躍する職場づくりにつなげたいと考えています。

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