抱えていた課題

 顧客のニーズの多様化、インターネット通販と実店舗の融合等の環境変化に対応するため、多様で魅力的な人材確保・育成・定着が重要と考えました。

取組とその成果

様々な制約を抱えながらでも働ける職場環境づくり
 ㈱ペンシルは、WEBサイトの利活用等に関する分析やその改善を行うことで、顧客の売上等の向上を図るWEBコンサルティング会社である。創業は1995年で、時代の流れとともに、インターネット通販と実店舗の融合や連携の加速、また、総合代理店のWEB領域参入等取り巻く環境が変化。主婦層や高齢者等インターネットを利用する層も拡大していく中で、それぞれのニーズに対応し、サービス領域を拡大するためには、これまでより幅広い人材が必要と考えた。
 このような中、子育てや介護等で働く時間に制限のある女性を中心としたパートタイム勤務制度である「メイト制度」を開始。メイトは、個人の希望に応じた柔軟な勤務体系の中で、コンサルティング業務に付随するレポート作成や、広報原稿のチェック等を担当するほか、デザイナーの経歴を持つ人など、それぞれが持つ多様な能力を活かした業務に従事し、現在30名を超えるメイトが活躍している。また、正社員への転換制度も整備し、実際に複数名社員に登用されている。この取組により、様々な制約を抱えながらも、意欲がある多様で優秀な人材の確保につながるとともに、生活者の視点が加わることで、「つかいやすい」、「わかりやすい」等、質の高いサービスに結びついている。さらに、社内分業が進み、業務の属人化の解消や時間外労働の大幅な縮減ももたらしている。
MATEPICの写真
「メイト」が働く様子
“人材”が企業の成長を支える
 2015年、会社設立20周年を迎え、「ペンシルダイバーシティ経営方針」を掲げ、「人」の大切さをさらに見つめなおし、以降も、育児休業制度の利活用促進を目的とした、「ペ・パ・ポ」(PEncil PArenting supPOrt)と呼ばれる休業制度のパッケージ化など、新たな試みも実践している。
 長年のこうした取組の結果、多様な人材が活躍することで、様々な視点からの気付きや発想が生まれ、このことが新サービスの開発を生み出し、企業の順調な成長につながっている。

トップの思いを伺いました

代表取締役社長 倉橋 美佳 氏
代表取締役社長 倉橋 美佳 氏
 女性は責任感が強いからこそ、例えば昇進の話を受けても、昇進した後のことを必要以上に考えてしまい、断ってしまうことが多い。
「悩むのはチャンスをつかんだ後でいい」。スタッフがそう考えられるよう、ロールモデルを育成していくとともに、女性がチャレンジできるフィールドを作っていきたい。

一覧へ戻る