抱えていた課題

子育て世代の女性職員から、子育てをしながらでも仕事が続けられるような環境整備を求める声が上がっていました。

取組とその成果

現場の声を形にする
 福岡近郊を中心に佐賀県、大分県などで福祉事業を手掛けるウェルビス悠愛株式会社。創業当初から女性職員の比率が高く、子育て世代の職員から、「子どもを連れてきてでも会議に出席したい」といった声があがっていた。そうした声にきちんと向き合い、最初は手探り状態で子どもがいる隣の部屋で会議を行い、子どもの泣き声が聞こえたらその母親である職員は、子どもの元へ向かうといったような状況であったが、平成24年8月に企業内保育所を整備。この保育所には、現在20名近くの子どもが預けられており、利用している職員からは、「職場に近い場所に子どもを預けることができ、安心して働ける」などと好評だ。
 保育所設置により、出産・育児を理由とした離職防止に加え、保育所が整備されていることを理由に入社している職員もおり、介護業界の大きな問題である人材確保の面でも大きな強みとなっている。
 さらに、育児休暇も職員の要望に応える形でフレキシブルに対応し、平成25年には1年6カ月までに拡大、更に必要との要望に対し直ぐに2年まで延長している。また、職場復帰のプログラムも充実しており、復帰前には本人との面談を数回行い、育児に支障のない様な短時間勤務(希望勤務時間)と同一職場への復帰で負担軽減を図っている。
働く女性を応援する
職場の様子 写真
職場の様子
 当社では、管理者の心得の一つとして「働く女性をサポートする」を掲げており、子どもが急な病気の場合に企業内保育所で一時的に預かったり、仕事中に授乳のため離れることを認めている。さらに、やむを得ない事情で退職した職員を再雇用するなど、事情を抱えながらでも働き続けることができる職場に向け、臨機応変な対応を行っている。
 また職員側にも、これまで自分の事情を理解してもらいサポートを受けてきたことから、「次は自分がサポートする側に」という意識が芽生えている。例えば子育てを理由に急な休暇を取る際にも、周囲の職員は理解を示すなど、職員相互に支え合う関係が形成され、会社全体に働きやすい雰囲気が醸成されている。

トップの思いを伺いました

代表取締役社長 植木理美氏
代表取締役社長 植木理美氏
 職員に対して、どのような形でサポートできるか、サポートすべきか、ということを常に考え続けています。当社では、採用時に職員と交わす雇用契約書に「100歳まで働くことができる」と明記しており、今後はこの実現に向けて、職場環境づくりや業務改革に取り組んでいきます。

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