抱えていた課題

従業員に継続して勤めてもらうため、子育てや介護など抱えている状況に応じた働き方ができ、イキイキと仕事ができる環境を作りたいという思いがありました。

取組とその成果

仕事と子育ての両立支援による就業継続
 障がい者支援施設・特別養護老人ホームを運営する社会福祉法人なのみ一枝会。施設入居者にとって顔なじみの職員が継続して働くことが、入居者の安心感に繋がるため、様々な形で就業継続に取組んでいる。
夜勤などもあり勤務体系は多岐にわたる一方で、現場で働く女性には家庭の事情により「短時間で勤務したい」「出勤時間を少し遅らせたい」「日中のみ勤務をしたい」など様々な希望がある。継続して就業してもらうため、従業員のニーズに応じて、勤務時間調整・夜勤シフト調整・出勤時間調整などを可能な限り実施している。
 また、育児休業から復帰する場合、フルタイムで働くことが難しい社員には、パート社員として受け入れることも実施しており、就業継続への効果的な取組みとなっている。加えて、パート社員にも能力に応じた正当な評価を行い賃金に反映させることで、従業員のモチベーション維持に努めている。
 現在は、「子供の傷病により出勤できない」「保育所が見つからずに仕事復帰ができない」といった声に応えるため、企業内保育所の創設も検討している。
集合写真
キャリアパス制度の構築による管理職人材の育成
 これまではOJTを通じた育成を行ってきたが、目指すべき職員像や管理職になるための要件が不透明であった。そこで、キャリアパス制度を構築し、従業員に明示することで、管理職になるためのステップを見える化した。1年に複数回キャリアパスに関する面談を行い、必要なスキルを従業員と確認することが、自発的な資格取得につながっている。加えて、管理職には外部研修に参加させるなどして、必要な能力向上を図っている。
 また、ベテラン管理職と新任管理職を同チームに配属する人事配置を行うことで、「管理職になるのは不安だ」という職員の不安解消につなげている。

トップの思いを伺いました

理事長 小川 宏恵 氏
従業員にはそれぞれのライフステージがあり、色々な働き方があって然るべきだと考えています。施設を運営するにあたっては、「日常の生活感」を大切にしており、従業員が自分らしく働くことで心地のよい空間をつくりだせるように、柔軟な働き方ができる職場づくりを今後も目指していきたいです。

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