派遣した専門家

特定社会保険労務士 宮崎 由理
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抱えていた課題、派遣の経緯

 電気設備の保安を確保するために、調査業務、保安業務、試験技術業務などを手掛ける九州電気保安協会。従業員の大半は男性が占める中、今後の事業拡大、お客さま付加価値及びサービス向上を図るためにも、女性従業員の声を業務に反映していくことが必要だと考えた。
 こうした課題認識から、当協会では、女性従業員のキャリアアップを目的に、設立以来初となる、女性と上司(特管職)を対象とした研修をそれぞれに行うことを決定。研修実施にあたっては、女性従業員とその管理職に対してアンケートを行い、アンケート結果を研修内容に反映させることで、より良い研修となるよう計画していた。そこで、この研修に対して、外部専門家の視点を加えさらに充実した研修にしたいという思いで、専門家による支援を申し込んだ。

派遣した専門家による支援内容とその成果

アンケートのチェック
 研修に先立つアンケートの内容に関して、専門家からアドバイスを実施した。女性従業員が働くことに関して抱える課題や悩み、その特管職がマネジメントする中で抱える課題などを、アンケートを通して、より抽出できるように、設問の追加や表現の仕方などについて提案を行った。
女性のキャリアアップに向けて
 女性従業員向けの研修の場で、専門家を講師として「女性が輝くために」と題した講義を実施した。ここでは、講師自身の経験や身の回りのロールモデルの事例などを踏まえながら、仕事と子育ての両立方法や組織での立ち回り方などについて話を行った。参加者からは、「男性比率の高い協会にとって役立つものであった」「仕事と子育ての両立への葛藤に関する体験談には大変共感できるところがあった」などの意見があがった。
 この他研修では、「女性職員としてのありたい姿を考える」というグループワークを通じて「仕事と家庭の両立の難しさ」などについて、参加者同士の悩みが共有され、ありたい姿の気付きや方向性が見出され、非常に有意義なものとなった

支援を受けた会社の声

 研修を実施するにあたり、外部の視点が入ることは、プラスになることでした。今後も、女性活躍を阻む要因『アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)』を取り除き、女性が輝いて仕事ができる職場の創出を目指して取り組みを進めていきたい。(一般財団法人九州電気保安協会  首藤義博 氏)

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