抱えていた課題

女性従業員を多く採用しているものの、管理職への登用には至っていませんでした。また、人手不足の問題が常にありました。

取組とその成果

就業継続でキャリアアップ
『今村組』は大牟田市内でも歴史ある建設会社であり、業界では珍しく女性技術者が多く在籍する。
 住宅建築においては女性や主婦の施主とのやり取りが多く、女性目線での設計やアドバイスはとても喜ばれる。同社では、そんな女性の強みを活かせるよう、性別に捉われない適材適所の配置を進め、実績を上げた女性を管理職に抜擢した。
 この女性は、子育て中も仕事を続けたいと、設計担当のパートからスタートし、3人の子育てと並行して、一級建築士の資格を取得。やがて仕事ぶりが認められて正規従業員となった。
 出産や育児後も、自分に合った働き方を選択できる環境ならば昇進も可能という、女性従業員のロールモデルとなっている。
出産後も安心して戻れる勤務形態
株式会社今村組
 従業員が退職すれば、人材育成のコストや時間が新たに必要となる。そこで同社では就業継続のために、従業員一人ひとりの育児や家庭の事情に合わせた、働きやすい時間帯での「限定正社員」という勤務形態を設定した。パートと正規従業員の中間の働き方で、パートや正規従業員への移行も可能としている。 
 正規従業員での短時間勤務としなかった理由は、「限定正社員」とすることで、本人も周囲も気兼ねせず早く退社できるようになるという配慮からだ。
 その結果、2人目以降の子どもを出産する女性従業員も多い。柔軟な勤務形態の選択ができることによって、就業継続が可能となり、人材確保に繋がっている。

トップの思いを伺いました

代表取締役社長 今村 勝之氏
「限定正社員」の勤務形態など女性が働きやすい環境づくりを進めてきました。会社の取組に応えるように女性従業員たちは自ら努力し、成長してくれていると思います。短時間勤務にもかかわらず、専門性の高い技術を習得するなど貴重な戦力となっている者もいます。今後も、能力を重視して積極的に登用を行い、さらに女性が活躍できる職場づくりを進めたいと考えます。

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